【マラソン】2019年途中4km歩いてギリサブ4から2021年途中2km歩いて3時間15分を切った方法

前回から間が開きますが引き続き今回もマラソンの記事になります。この記事では昨年の10月に行われたPerth Marathonで3時間15分を切るまでどんな練習をやったかについてまとめました。練習を組み立てる際の参考になれば幸いです。

目次

目標設定

前回の反省点として明確な目標を定めなかったこと、圧倒的練習不足が挙げられたので今回のマラソではまず明確な目標及びちゃんとした練習プランを立てるために4月に5kmのレースに出ました。このレースで17分34秒と言う記録が出て、おなじみVDOTのアプリを使ってマラソンタイムを予測したところ2時間48分19秒は狙えると言うことで目標をサブ50に設定しました。そう最初はサブ50が目標だったわけです。ですが本格的に練習に入ろうにも入れない状況に陥ります。

この記事で何が起きたか詳しくは書きませんが簡潔にまとめると梨状筋症候群と腰痛により二ヶ月間10mすら走れなくなってしまいました。7月から徐々に練習を再開できるようになり、トレーニングプログラムに取り組めるようになったのは8月でした。

この時すでにレースまで3ヶ月を切っていたのでサブ50はかなり厳しいと思われましたが練習のペースなどはこれをもとに設定していました。

練習メニュー

水曜日及び土曜日をポイント練習に、木曜日を水泳、日曜日を完全休息日にし、それ以外の日はジョグに充てました。練習は基本的に朝に行い距離走以外は特に何も食べない状態で走りました。

朝に練習をしている理由

  1. 朝に練習をしている理由は単純で授業終わりに走りに行こうと言う気力が残っておらず、走りの質が低下する気がしたからです。また多くのレースが朝の早い時間 (マラソンだと6:30)なのでそれに体を慣れさせる必要があります。
  2. また朝に走ることで夜よく眠れ、日中の気分及び集中力が上がる気がします。実際怪我をしていた期間は夜全然眠れず、体力は余っているが気力が枯れ果て日中勉強が全然手につかなくなってしまいました。これを裏付けるものとして、平日の朝に30分間のランニングを3週間連続で行ったところ、健康な青少年の睡眠と心理機能に、対照群と比較してポジティブな影響を及ぼしたと示唆する研究があります (Kalak et al., 2012)。 

ポイント練習

水曜日はLTの向上を目的とした練習、土曜日は距離走を取り入れました。また、練習に飽きてしまうのが予想されてのであらかじめ二つのポイント練習をセット化しておいて対策しました。こうすることで何やろうと悩むことも無くなりました。

ポイント練習は家から3km地点の川沿いに歩道コースがあるのでそこで行いました。車が入ってこないコースなので危険も少なく集中が削がれずに練習が積めました。

それでもポイント練習の遂行率は47%で半分以上は失敗しておりもっと練習を積めることができたらよりいい結果が出たと思います。

Set

Point 1

Point 2

1

Cruise Interval 5’/1’x4

3'46/km

20 or 30km

1st part: 4’48/km

2nd part: 4’24/km

2

LT Pace 20-30min

3'46/km

5km/10km(20)/5km

E pace/M pace/E pace

3

Intermittent  1’/4’12 

3'28/km

20 or 30km steady E pace

ジョグ+坂道ダッシュ及び水泳

下記の区分けの表にジョグの時間設定がありますが遂行率は90%行くか行かないかくらいでした。ジョグのペースはその日の体調に合わせて決めましたが、上がりすぎた時は一旦歩いてリセットし必要以上に追い込まないように気をつけました。

それでも今考えるとかなり速いペースまで上げてしまっていたなと思います。来シーズンはジョグはもう疲労抜きのためにやっているのだと言い聞かせて走るようにします。

また練習場所ですが近所の芝生の公園で走るようにしていました。オーストラリアの公園のほとんどが芝生なのでアスファルトのような硬い地面で走ると怪我をしやすい自分にとっては良い環境が整っていて助かります。

f:id:average_ryugaku:20220120115612p:plain

だいぶお世話になった公園

坂道ダッシュはジョグの後余裕があれば行い、100mを6本やっていました。坂道ダッシュは筋トレの意味合いで行っていました。

水泳はアクティブリカバリーとして取り入れました。体を休めつつ循環器系を刺激でき全身運動にもなってオーバーユースを防ぐことができます。水泳の効果について詳しくは下のエントリーより

average-ryugaku.hatenablog.com

区分け

また今回は前回の反省を生かしトレーニングプランを以下のように区分けしました。上記にも書きましたが怪我のせいで練習開始が遅れたためブロック2からスタートすることになりました。

  • ブロック 2: Race Prep 走行距離: 488km (8月: 294km、 9月: 194km)

Day

Menu

Distance/ Duration

Note

Mon

Jog

40-60min

HS 100×6

Tue

Jog

40-60min

SP 200×3

Wed

Point 1

 

 

Thu

Swim

 

Sup training

Fri

Jog

60min

HS 100×6

Sat

Point 2

 

 

Sun

Jog or Rest

40min

Sup training

  • ブロック 3: Taper + Race 走行距離 (レース含む): 111km

Day

Menu

Distance/ Duration

Note

Mon

Jog

40min

HS 100×6

Tue

Jog

40min

SP 200×3

Wed

Point 1

 

 

Thu

Swim

 

Sup training

Fri

Jog

40min

HS 100×6

Sat

Point 2

 

 

Sun

Jog or Rest

30min

Sup training

 

Day

Menu

Distance/ Duration

Note

Mon

Jog

30min

HS 100×6

Tue

Rehearsal

12km

 

Wed

Jog

20-30min

 

Thu

Swim

2000m

 

Fri

Jog

20-30min

 

Sat

Jog

20-30min

 

Sun

Race

42.195km

 

レース直近〜当日

レース (17/10)2週間前から調整に入る予定だったので、10月03日に5kmx4のロングインターバルを行いました。ウォームアップから調子が良くこの練習がうまくいけばサブ50もいけるのではと考えていました。しかし1本目途中で事件が起きました。

犬との接触をさけ捻挫する

前から犬の散歩をしている淑女二人組が来ていていつもなら何事もなくすれ違うだけなのですが、犬が急に僕の方に近づいてきてこのまま足を下ろしたら踏んでしまう勢いだったので咄嗟に避けようとして足を外側に着地させました。しかし着地させた場所がいけませんでした。着地したところはちょうど舗装された場所と芝生との境目で段差がありました。その段差に足を取られ、足首をひねる形となりました。それからしばらく立ち上がることができませんでした。飼い主はすごい申し訳なさそうにしていましたが起きてしまったことは仕方がない、それよりもこれ間に合うのかとレースの方が気がかりでした。そこからしばらくしてなんとか歩けるようになり、お金も何も持っていなかったので6km歩く羽目になりました。

練習を8月に再開して以降、慢性的な怪我に悩まされることがなかっただけに突発性の怪我で全てが台無しになってしまうことは非常に気分を下げました。

それでもまだなんとか間に合うと思い月曜日にカイロプラクティックにすぐ予約を入れ、水曜日にウォーキングを再開できる状態まで戻しました。ランニングを再開できたのが土曜日で、違和感は残りつつもレースには出られると判断することができました。

それからレース週のプランは遂行することができ迎えたレース。まず結果から述べると3時間14分41秒でした。

f:id:average_ryugaku:20220121124524p:plain

レース結果

f:id:average_ryugaku:20220121124957j:plain

5kmごとのラップ

当日は違和感もそれほどなくキロ4で行けるところまで行ってダメだったら仕方ないとなるべく気負わない感じで行きました。

25km地点までは何事もなく呼吸も楽で体もそれなりに動いていました。しかし、この地点を境目に左脚の付け根が攣りそうになっていきます。そこで若干スピードを落として対処しようとしますが攣る気配がだんだんと濃くなっていき、30km地点では走ったり歩いたりを繰り返すようになっていました。そして35km地点でこれは一回完全に歩く期間を設けて回復させようと言う考えに至り、そこからしばらく歩いて行くことにしました。幸い前回ほど人に抜かれることもなくメンタル的にキツさを感じることはありませんでした。2kmほど歩いたところで攣りそうな感じがなくなったのでそこから走り始めました。

そこからゴールまで無事走り切ることができ、そして一応自己記録更新ということでそれなりの満足感はありました。しかし、またもや歩いてしまった事と当初の目標を達成できなかったことは反省しなければならない点でした。

反省点・まとめ

  • 怪我による遅れで二ヶ月しか練習を積めなかった
  • ポイント練習の達成率が五割を切っている。
  • ポイント練習はきつくても挫けない。
  • 普段のジョグの意味をもう一度再確認する必要がある。
  • もう少し前哨戦としてハーフのレースなどに出るべきだった。

ということで今回は2021年に行われたPerth Marathonを振り返っていきました。まだまだ詰められるところ、甘いところがあるのでそこを一つずつ潰していき今年こそサブ50できるように練習に励みたいと思います。

使用したシューズ

  • ブルックス グリセリン18: 普段のジョグ
  • ブルックス ハイペリオンテンポ: LT走、クルーズインターバルなど
  • アシックス メタスピードスカイ: 距離走、レースなど

Reference

Kalak, N., Gerber, M., Kirov, R., Mikoteit, T., Yordanova, J., Puehse, U., Holsboer-Trachsler, E., Brand, S., & Pühse, U. (2012). Daily Morning Running for 3 Weeks Improved Sleep and Psychological Functioning in Healthy Adolescents Compared With Controls. JOurnal of Adolescent Helath, 51(6), 615-622. https://doi.org/10.1016/j.jadohealth.2012.02.020